建設業許可業者様につきましても、先代がお亡くなりになったり、ご高齢になったことにより、息子さんなどが代表取締役を引き継ぐケースが多いかと思います。
その際に注意が必要な事があります。これは過去に何度かあったケースになります。
息子さんの代に代替わりすると、他の役員の方も併せて変更されるケースがあります。
例えば、先代とともに会社を支えてきた役員の方も同じく高齢であるケースや、先代の頃からの役員の方は、新しい代表取締役の方からすると使いづらいというケースです。
そのこと自体はきちんとしたプロセスを踏めば問題ありませんが、建設業の許可を維持するという点では問題があるケースが多いです。
役員として残られる方が、会社として許可取得後に5年以上の役員経験があれば問題ありませんが、後を継がれる方は代替わりの時まで役員に入っておらず、先代の時代からの役員の方に辞任を頂いてしまうと、経営業務管理責任者の要件を満たす方がいなくなってしまう可能性があります。
また、先代の奥様が監査役であった場合も多いですが、残念ながら監査役での経験では経営業務管理責任者にはなれません。
そうすると、このままでは許可が無くなってしまいます。
それを避けるために、建設業許可業者の方は、役員を変更される前に建設業に詳しい行政書士にご相談されることをお勧めします。
ではもし、既に役員を変更してしまった場合には、何か方法はないのでしょうか?
その場合には、一応許可行政庁に相談頂いた方が良いですが、方法が無いわけではありません。
変更した役員の登記を「錯誤の登記」として「登記が間違っていました」という手続きを法務局にする方法があります。
ただしご注意を頂きたいのが、「辞任をした日に再度就任をさせても不可である可能性が高い」という事です。あくまでも錯誤の登記として、既に行った登記が間違っていたという手続きを行う必要があります。