建設業許可申請や経営事項審査等のご相談を頂き、請求書等を拝見させて頂いた際に、いわゆる人工計算をしている書類を見かけます。
建設業は請負が前提です。請負契約とはある一部又は全部を完成させることを約束する契約です。つまり、あるものを完成させるための対価を頂くことが筋であり、「何人を何日行かせたから幾ら」という請求は、請負の概念に反するものです。
また、労働者派遣法に規定されている派遣することができない業種に建設業の記載もあります。
上記の理由から、いわゆる人工計算をしている請求書等は原則として証明資料として使えません。
また、自ら建設業法・労働者派遣法に違反していると告白しているようなものです。
見積もり等の積算段階において、どのくらいの人件費がかかるかの計算をするのは当然のことかと思いますが、請負金額はあくまでも「完成させることの対価として請求すべき」という事を忘れないで下さい。